「塔」をめぐって思うこと。

 西暦2000年代初頭はアメリカ対イスラム諸国の戦いの時期でもあった。2001年9月11日の同時多発テロをきっかけにその首謀者であるオサマビンラディン容疑者やイラクのサダムフセイン大統領の首を狙って戦争していた。

 最近そんなことをぼんやり思い返す。きっかけは「雲のむこう、約束の場所」(新海誠監督2004年)である。この映画の戦闘シーンは湾岸戦争を思い起こさせる。西暦1991年の戦争であり私は生まれてすら居なかったがテレビ報道でテレビゲームのようなビジュアルであったので「ニンテンドーウォー」と呼ばれたことが高校の教科書に書いてあった。人命軽視過ぎで気持ちが悪いと感じ印象に残っている。2000年代初頭のアメリカと中東の構図から湾岸戦争を思い浮かべる大人たちも多くニュースでも時折映像が流れた。そんな時代だった。新海監督があの映画をあのタイミングで製作したのもこの世界情勢が関わっているように思える。作中で「テロ組織」なるものが登場するが「テロ」という言葉もこの時代に一般的になったようだ。
 それにしても何故あの塔は狙われたのか。ニューヨークの美しいツインタワー。世界貿易センタービルである。よくよく考えればあれは我々の生活に深く関わっていた。今の時代貿易なしには生活できない。日本の食料自給率は三割程であるし加工貿易国にとって買い手がつかないのは死活問題だ。また石油という全世界を動かすエネルギーも貿易によって取引される。中東があの塔を通じて全世界を動かしている訳だ。

 普段意識しないだけで全世界を飲み込む力があの塔にはあったようだ。それだけにテロの標的になったようだ。テロ事件当時私は小学生だったのでそこまで深くは考えなかった。しかし、水面下では絶えず攻防が繰り返されていたのだろう。突然の出来事に世界中が衝撃を受けたがきっかけは何かあった筈だ。そして積もりに積もった何かが爆発したのがあの事件だったのかもしれない。

最近ではまたアメリカと中東の間で何かしらの動きがあるように思える。塔が無くなれどニューヨークは世界経済の中心地。そのアメリカの大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認める発言をしている。トランプ大統領は元々経済界の人なのでユダヤの銀行家にいい顔を見せたいからだろうか。水面下で今何が起こっているのであろうか?

「雲の向こう、約束の場所」舞台化と国際情勢と

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