呑み鉄にゃんこ的調性観で「夜に駆ける」の転調を読み解いてみた。

「夜に駆ける」の作曲の特徴としてよく指摘されるのが転調がユニークだという事だ。J-popによくあるのは曲の最後に盛り上げるためキーを上にずらす転調である。それに対しこの曲では一旦下がってまた上がる転調をしている。
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ポップスだけの話ならこれでいいかもしれない。だけどクラッシック音楽の世界には調性の性格という考え方も存在する。調性(キー)毎に性格があるというものだ。検索すれば偉大な作曲家や学者の様々な考察が出て来る。しかし、なんか丸暗記しなきゃいけなそうで難しい。大体の目安だと以下の通りになると私は思う。

私は楽譜を開き最初に調号を見た時こんなことを考えている。調号が少ないほど若く多いほど年を取る。#は男性♭は女性と言うイメージだ。純粋なハ長調から二つ三つ調号が付く辺りが一番調整の性格が出て来て沢山ついてると淡い感じになる。ハ長調は赤ちゃんで一つ付いたくらいが小学生。二、三個が十代から二十代の若者。#二つ(ニ長調)と三つ(イ長調)の違いは校則で黒かったり野球部で丸刈りだった頭が大学の入学式で茶髪だらけになるような感じ。四つ付くと落ち着きが出て来る。五つ以上は何か悟ったような、危うくあの世と繋がってるよう感じ。

改めて「夜に駆ける」の転調についてみてみる。始まりは♭三つでずっとそのまま物語が続いて曲が大きく動くところで#二つ。更に最後は♭一つに転調している。大きく動くところは彼女が初めて笑った後のところ。彼女にリードされて行く所である。力強い#系の性格をはっきり出して引っ張って行く感じだろうか。最後の♭二つは初めの調に対してハ長調に近い純粋な調である。忙しい日々から何かしr純粋な心を取り戻したような感じである。

・最初の転調で引っ張って行く。
・引っ張られた結果次の転調で純粋な気持ちに繋げて行く。

ではやっぱり男女逆転していないか?と思われるだろう。上記の表は私が作ったものだが気に食わない部分もある。ジェンダー的な固定観念がもろに入っているから何とかしたいなと思っている。しかし、言葉と言うものは長年の文化の積み重ねの中で作られるようなものである。一日二日で創造するのは無理だ。だから男性的とか女性的は分かりやすい表現になってしまう。なので「男性的と言うけど一昔前までは確かに男性に求められた役割だけど今はそんな事気にする事無い何か」と言う感じで捉えて貰えたらと思っている。

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「夜に駆ける」は性別逆転のシンデレラストーリー?

自殺の歌が流行歌になるとはどんだけ日本の若者は病んでるんだ。まあその昔川端康成と言う小説家がいて「虹いくたび」や「山の音」という作品を世に送り出し評価された国ですから昔からなのかもしれませんが。因みに川端先生の最期は自殺です。

いろいろと歌詞に謎めいたところがありますが結局のところシンデレラスターリーなのです。アレ?主人公は男でしょ?って思ったでしょう。そうなのです。性別逆転で違和感なくシンデレラストーリーを書いているのです。

ポイントは
・主人公が男性としてリードすることに疲れてしまう。
・彼女がリードする。

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先ず「生きづらくする要因」です。主人公はこいつのせいで辛い思いをしているのです。シンデレラとかのディズニー映画では年上の女性、継母やお姉さま方、お妃さまが意地悪をします。それでヒロインはつらい思いをします。「夜に駆ける」では「チクタックと鳴る世界~涙がこぼれそうでも」とか「変わらない日々に泣いていた僕を」と言う所から「ブラック会社に勤め」(原作小説より)る日常に疲れています。そしてそういう世界で彼女をリードしていこうとする、男性として求められる役割を果たそうとしています。そして「『終わりにしたい』」と「釣られて言葉にし」ます。

「生きづらさから解放する人」はデイズニー映画の「王子様」や「夜に駆ける」の「彼女」というように理想の恋愛対象の人なのです。

こうして見るとどっちも同じようなあらすじだと思いませんか?生きづらさを感じる主人公が理想の人に救ってもらうお話なのですよ。その役割が違和感なく逆転してるのです。ジェンダーとかそういう問題をクリアーさせているのです。

「夜に駆ける」では「君は初めて笑った」の前の主人公の奮闘からも男性が女性をリードするのが当たり前というジェンダー的な縛りを描いています。

まさにジェンダーレス化が進行中な現代にピッタリな流行歌ですよ。この時代に流行るべくして流行った歌なのですよ。

で、彼は本当に死んじゃったのかな?死んじゃったのはこれまでの彼ら自身でMVのラストのキスで毒りんごが出て来ないかな?

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それにしても小説を原作にした歌と言うのも斬新ですね。漫画を原作にした替え歌なら私が動画を作ったアレがありますが。。。