189系おはようライナー(長野)乗車記 廃止なんて嘘だというくらい乗ってきた。

途中東京へ向かう一番列車とすれ違った。新型あずさのE353系である。光沢がある近未来的なデザインが旧型車車窓に飛び込んで来て時代錯誤を起こして了う。
 ほんの少しで列車は村井駅に到着した。ここまで来ると街の中に入って来たと感じるようになる。ホームにも人が多い。よくよく見るとしっかりした身なりのサラリーマンの方が列を作っている。若者は少ない。そしてゾロゾロと乗り込んで来た。塩尻は辺り一面葡萄畑で特急が停まるのも四線が乗り入れ乗り換えに便利だったり松本平の南の端で緩急連絡に都合が良かっただけであろうか。それとも長野行きの普通列車に余裕で座れるのでお金をかける必要が無いのか。
 結局窓側の席は半数くらい埋まって了った。なかなか好評のようだ。発車はスムーズと感じた。ぶつかり合うのは始発駅のみのようだ。爽快に松本平を駆けていく。
 貨物駅が見えればいよいよ松本駅だ。南信最大の都市。この駅で多くの乗車がありそうだ。案の定ホームが一杯だ。この駅で窓側の席はほぼ全て埋まって了った。まだ一時間程も乗車時間が残っている。安く泊まれるネットカフェや食糧が調達できるコンビニが駅の近くにあるので此処から乗車しても良いかなと考えていた。だけど、この混雑を見て了ったらどうもそんな気にはなれない。
 駅の先のポイントで大糸線と別れいよいよ山道へ。田沢ではこちらに乗り込む大人達と反対の高校生がホームを二分していた。明科でも数名乗車しこれから峠へ挑む。車内はスーツ姿が目立ち往年のビジネス特急を思わせる。そして席も窓側はほぼ全て埋まり通路側も使用されていた。これぞ幹線と言うに相応しい。
 

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さて、トンネルだ。広々とした複線トンネル。壁の色も白く明るく足音も軽やかに進んでいく。そして抜けた先は高原の農村である。開けた田畑の向こうでは踏み切りが歌っているようにも見える。高原列車とはこのことなのだ。
 この時、車掌に声かけられた。整理券はあるかと。シートのポケットに入れておけば良かったが車掌が勝手に回収するシステムであると情報を得ていた。だから記念に欲しいと交渉したかったので仕舞っておいた。その件については快諾して頂けた。しかし、その間の車窓は見逃して了った。今度は付箋でも貼っておこうと思った。
 かくんと折れたような揺れを感じた。列車交換駅のようだ。対向列車はE127系特急型車両。快速での運用だ。朝イチの特急ラッシュの時間帯ですれ違いもなかなか楽しい。もう山間部の単線区間らしい。そしてポイントを踏みしめたらまた山を登る。次はトンネルだ。レンガ造りが時代をどっしり伝えて来る。設備を一つ越える度に山が深まって行くのがこの区間の面白いところである。それに加えこの鋼鉄の車両はポイントを揺さぶりトンネルのレンガと旧いもの同士呼応する。
 やがて短いトンネルを抜けるとついに棚田に出る。姨捨駅より、奥へ入って行ったところにあるあの棚田だ。それを見守るように降りて行き小さな踏み切りを通る。次の林を抜けるといよいよ姨捨ビューだ。
 この日も善光寺平は輝いていた。然し大して気に留める人は居ない。通勤客が主なせいであろう。車内は静かだ。寝ている人も多い。
 列車は曲線を描きながら下って行く。所々で車輪が軋む気のせいなのか実際にそうなのかいつもより大きな音に聴こえる。車両の重量や歴史の籠った音なのだ。
 善光寺平に降り立ち稲荷山駅で暫し休憩。長い時間停まっていなかった。そして普通列車と入れ換えだ。
 カラフルな列車が愉快な篠ノ井駅である。しなの鉄道の復刻塗装シリーズがお出迎え。国鉄時代を想わせる時間だ。それにしても塗装がしっかり施されていると美しい。
 あさま号だろうか。新幹線とも並走し、川の下流のように優雅に長野駅へ入って行く。鉄道唱歌のオルゴールは新しく取り付けたものであろうか、型の定まった音がする。寿命が近いオルゴールの音を聴く機会が多い時代だけに嬉しい。
 長野駅には定刻通り着いた。私はいつも通り最後に出た。ホームは数名が記念写真を撮っていた。走り回る人は居らず平和である。
 私は定位置である蕎麦屋の前でカメラを構えた。回送が何時発車しても良いように待っていた。横須賀色も入ってきた。更に側線をクモユニが走り抜けていった。またEF64が単機で来る。時代を感じさせられる車両達に囲まれているので、なかなか発車しないのがそれ程苦にはならなかった。
 たっぷりと25分間停まって8時35分に発車した。これなら横で蕎麦を味わえた。また来たい。そしてゆっくりと車庫へ回送されてく様子に向き合えた。
 最近は国鉄型の列車はマニア向けの臨時列車が多い。混雑した中での撮影、乗車が多かった。そのような中で長野では平日は毎日繰り返されている。平和すぎて空気もおいしい。沿線の撮り鉄も一ヶ所数名固まっていた処が有ったがまばらだ。機会があれば乗車、撮影しておくことを強く勧める。

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