平成最後のダイヤ改正、北海道廃止駅駅寝旅~15直別駅到着!

 一瞬降りる駅を間違えたかと思った。直別駅と言えば可愛らしいログハウス風の駅舎を思い浮かべるがそれが無い。列車の窓の向こう、反対側にも無い。そして跨線橋の向こう側に在った。ホームは割と長いが駅舎はコンパクト。且ては長い客車列車も停まっていたのだろうか。その繁栄を物語るホームに対して平成半ばの地震で建て直した駅舎は元から事務室が必要無く小じんまりとしている。中に入ってみるとその更に一角しか待合室として使用しておらず二人程しか入る事は出来ない。駅寝となれば一人しか出来ない。その他の部分は何が在るのだろうか。除雪の作業員の詰め所も兼ねているのだろうか。それとも信号所としての機械の為の機械室か。
 周りは騒がしい。何と言っても国道沿いに在る駅なのだ。傍をひっきりなしに車が通る。廃止される三駅の中で一番秘境感が無い。今回の旅のトリとしてはどうなのだろうか。
 駅前広場はとても広々としている。且ては大きな木造駅舎が有ったのだろうか。今は駐車場だ。これから廃止に向けて車でやって来る人が増えるであろうから大活躍であろう。
 駅前の通りは商店街のような感じだが活気が無い。客も店主も最早何処かに行って了ったようだ。神社が有るそうだが鳥居が見当たらないポツリと灯籠が立っている。然し参道と思われる所が雪の中なので先へは行けない。夏にまた来たいと思っても駅は無くなっているし路線バスも走っていない。まるで古代遺跡ではないか。
 スーパーおおぞら号の通貨時刻となった。車でやって来た撮り鉄達で少々賑やかになっていた。そんな時地元の方と思しきおじさんが現われて「尺別は行った?」と聞かれた。それだけでもこの駅周辺はまだ人が残っているのだなと考えて了った。

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 作業用の警報機が鳴り響くと間もなく、という訳でも無く充分余裕を持ってヘッドライトが見え始める。旧くから在る路線らしく山の間を縫うように敷かれている。そこを龍のように身をくねらせながらやって来る。程々の長さのある特急列車は様になる。
 折角建て直した可愛らしい駅舎であるが廃駅となれば何時取り壊されても不思議でない。だから駅舎と合わせて写した。駅裏は湿原になっている。キナシベツ湿原というらしい。今は寒さで普通の観光客からすれば外に出るのも馬鹿らしい季節である。眺めも湿原というよりかは雪原である。一面真っ白で単純だ。夏の様子はどのようなものであろうか。駅のすぐ傍で手軽に自然に触れられる観光地にもなり得たのに勿体ない。往来が多い国道がすぐ傍だから秘境駅としては認知されにくい。難しいところだ。まあ、廃駅直前になってから降り立った私が言える口でも無いが。
 これは何時からこんな状態だろうか。駅名板が外れて落ちている。盗みでないだけ良いが修理はしないのだろうか。駅の顔であるだけに最終日まで整えて貰いたいものだ。
 二月の日は短い。殊に北海道のそのまた東となれば標準時よりも大分外れている。あっという間に空は紅くなっている。この駅は線路の向きが東西になる所に設けられている。だから夕焼けと列車を正面に写すことが出来る。夕日には赤尾灯が似合う。更に駅舎も入れたい。跨線橋の上から撮ろうかホームからにしようか。電線とかがゴチャゴチャしているのでホームから撮った方が良さそうだ。間もなく陽が沈む。間に合うかどうか不安になってきたところにスーパーおおぞら号がやって来た。やっぱり上から撮った方が駅舎に近付けて撮れたかな。一度きりのチャンスでは物足りない。にわかではだめだ。

 尺別駅で聴いたのと同じメロディーだ。物寂しい調べと共に茫々と日は暮れて行く。今日一日は長かったような短かったような。直別駅に着いてからはあっという間だったな。

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