夕張支線中間4駅全駅寝ファイル2鹿の谷駅

 日は暮れかかっているが未だ車窓の風景は楽しめそうな時間であった。だが人も多いし駅でゆっくりしようか。そう思って駅寝にしては少々早いが鹿ノ谷駅に降り立った。元々石炭会社の幹部の方が住んでいた所で今でも金持ちの街らしい。それだけに車窓も美しい眺めである。駅の近くの跨線橋や高台は撮影スポットになっている。
 駅舎の中はだだっ広い。ダンスホールとしても使えそうだ。この駅は地元の有志が駅ノートの管理を行い来駅記念証も手作りしている。窓には汽車の切り絵もあり公民館のような主婦の集会場といった雰囲気だ。
 駅前には倉庫が一つと坂を下った所に郵便局がある。店屋が無いのが物寂しい。
 この日は疲れていた。だから駅な中でゆっくりしようかと考えた。けれどあの丘の上が気になる。反対側の山は夕日が淡く萌えている。これは登ってみないと損かも知れない。

 跨線橋を渡り駅裏の山へと続く道を登ると程無く舗道に出る。この道で良さそうだ。更にそこを歩いて行くと白い駅舎が構えていた。背後の山に日は沈む。間もなく夜がやって来る。この時間が一番尊い。谷の下はキラキラと街灯が光る夜の世界。それとの組み合わせがまたロマンチックな光景。
 そして静かな静かな銀河のような谷間を下り最終列車が光の帯となって走って行った。

 数時間前迄人がちらほら居た駅舎内も今は無人。駅寝の時間の始まりだ。上りの最終列車を眺めながら軽くお酒タイム。無人駅にワインは良い。そして早めに寝袋に入った。誰も来ないであろう。

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 この日は本当に疲れていた。清水沢駅付近で雪に濡れて了ったせいだろう。冷えるのは良くないな。無理も良くないな。
 いつの間にか消灯されていた。月明かりが差し込むお屋敷の大広間みたいな雰囲気だ街路灯と思われれる光が実に怪しい雰囲気を醸し出している。雪、風共に激しく耳に届く不安な夜であった。駅舎は丈夫なので問題ないが外に出る気にはならなかった。
 気が付けばもう夜明けだ。力を抜けばよく眠れるものだ。一番列車は空いている。暖房がこれ程有り難いと思ったことは今までにない。

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