夕張支線中間4駅全駅寝ファイル3 沼ノ沢

 夕張川にオーロラが揺れている。ゆっくりと対岸に向かいながら輝いていた。

 まず申し上げなければならない事は、この日は釧路迄石炭列車のの見物に行っていた。その運行が終わって新夕張駅迄戻って来る時には夕張行き最終列車は出発して了っている。すぐ隣の沼ノ沢駅迄の距離は約3キロ。充分歩ける。紅葉山のセブンイレブンでコーヒーを買って少々うかうかしていたらギリギリになって了った。夕張からの最終列車だ。橋をゆっくりと踏みしめて行く気動車は旅情がある。しかも周りの灯りが殆ど無いので幻想的な雰囲気を醸し出す。水面に映る窓の灯りがオーロラなのだ。

 そこからは暗い一本道を道なりに進む。するとぼんやりと小さな踏み切りが浮かび上がる。これもあと数日でお役目御免なのだ。そう考えると切なくなる。
 沼ノ沢の跨線橋には「石勝線」と書いてある。「夕張線」では無いので割と新しいと見た。そして歩行者用の橋の向こうには農家らしい住宅がある。

 坂を下って少し歩けばもう沼ノ沢駅。あっけなく着いて了うものだ。可愛らしい座布団がありほっこりする駅である。なかなか居心地が良い。元々事務所だった所は「レストランおーやま」になっている。そちらの看板の方が大きいから一見駅とは気が付かないかも知れない。

 ホームに出ようとすると一寸した渡り通路がある。昔は広いスペースが必要であったのだろう。振り返って見た駅名版はなかなか渋い味を出している
洋食屋に乗っ取られた感じは無い。だがカレーの匂いが洋食屋の存在を私に伝えている。冷蔵庫であろうか、機械の音も聞こえる。
 釧路からの特急列車の中で充分寝られたのであまり疲れていない。セイコーマートの焼き鳥はなかなか美味しい。念の為言っておくとこれは鶏肉であった。北海道の場合豚肉を使用したものも焼き鳥と言う。特に室蘭。全体的に豚肉を使うのが食文化のようだ。だがこの商品は全て鶏肉だ。北海道の食材を積極的に使うセコマがブラジル産の肉を使うのは少し意外であったが。

 余談が長くなったが最高の晩酌であった。それにしても駅前を素通りする車の往来が程々にあると鉄道が廃れた感じがして寂しいな。
 消灯されても外は明るいオレンジ色のライトが通りを照らしている未だ生き生きした街なのにな。廃線は本当に勿体ない。昼間とは違った怪しい感じがまた良い。
 翌朝は曇っていた。ゆっくりと蒼白く夜が明けて行く。一番列車は霧の中から目をこすりながら現れた。時刻が一番早い駅である事に加えてぼんやりとした感じの朝がそう思わせるのだろう。

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