平成最後のダイヤ改正、北海道廃止駅駅寝旅~17深夜の主

 ざわざわざわざわ。隣から何か聞こえる無線の音声みたいだ。本当は有線かもしれないがこの雑音っぽさが無線らしい。隣は何かしらの作業時に使う詰め所なのかもしれない。そこに人が居るような気配は無いが機械は動かしっぱなしのようだ。そして程無くして堂々としたエンジン音が聞こえて来た。黄色い作業用の車両が夜の闇を裂いた。ラッセルではなさそうだが大きな除雪機を着けているのが北国らしい。夜の単独行動の厳しさを物語っている。どうやら隣から聞こえるのは、この車両の位置を知らせるものらしい。なんとなくそんな雰囲気だ。少し停まって仕事場へ向かって走り出した。
 駅寝の楽しみの一つ、消灯後の駅の観察をしよう。冷え込んでいるので手短に済ませよう。
 何か住んでいるのか?赤い光が駅舎からこちらを見ている。怪物の目だろうか。どうせ機械のランプなのだろうがなかなか不気味だ。
「直別駅」の文字は立体的で様になっている。漏れて来る街灯のほのかな光に照らされる感じもまた良い。
 跨線橋に上がると駅前が見渡せる。押し釦式信号機のある交差点の灯りがまぶしく「町」であると感じられる。湿原の方は真っ暗だ。
 夜が明けるには未だ早いので寝る事にした。そうしたら再び隣でざわざわしだした。アレが帰って来るのだろうか。案の定踏切の警報機が鳴り始めまばゆい光が向かって来た。折角なので見に行こう。そうしてサーチライト、もとい前照灯の前へと踊り出た。こういう変わった事する人って作業員の目にはどう映るのだろうか。ドキドキする。停車時間はそう長くなく連絡が済めば発車して行った。
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平成最後のダイヤ改正、北海道廃止駅駅寝旅~16直別の夜は更けてゆく

この直別駅で交換する普通列車は多い。本当に他に駅が無いのだな。だから信号所として格下げされても廃止という訳には行かないだろう。双方から列車がやって来てエンジン音が呼応する列車の交換は鉄道ファンから有難がられるものだがここではそう珍しくもない。列車の本数自体少ないがこんな感じで何本も入れ換えが有るのはなかなか面白い。何通りかのアングルを楽しめるのも稀なことだ。
夜の特急列車もなかなか面白い。一両だけ車内灯の色が暖かみを帯びている車両がある。この駅の場合一旦ぐねっと曲がって側面を見せつけられる。白昼に紛れて同じような色になって了う時間では味わう事が出来ない光景。そこがグリーン車である。やっぱり落ち着きを重視しているのだな。今は普通車とグリーン車のみである。昔は三等級に分かれていたり食堂車も有ったりともっと賑やかであっただろうな。
最終列車は隣の尺別駅での入れ換えである。一両だけであるが、駅までの広大な大地を光を身に纏いながら懸命に駆けて来る様には心打たれるものがある。そして寂しく停まって走り去って行く。

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これで最早「一般の利用者」はやって来ない。その日の列車が終わっているのにやって来るのは私と同類の物好きくらいだ。寝袋を広げよう。
昼にそばやらおにぎりやらを沢山食べたので夜は控えめ。コンビニの総菜とあまり冷やしていないビールのほろ苦さが似合う。特急の通過は駅舎内から眺めた。この光景も見納めか。そうこうしているうちに消灯時間になった。アルコールが回って来た事だし寝ることにした。

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平成最後のダイヤ改正、北海道廃止駅駅寝旅~14茶内に寄ってみた

 行き違いの列車は約14分遅れ。設備の都合上隣の駅に行き違いを変更という訳にもいかないようだ。浜中町の茶内駅迄戻って来たところで抑止となって了った。これならセイコーマートに行けるか。駅を飛び出して坂を下る。だが看板は見えず。ギリギリになって了うと置いてきぼり食らうのが常なので断念して駅に戻った。
 小振りな木造駅舎。歴史と木の暖かみのある駅。浜中町内の駅であるためルパンのスタンプも有った。
 交換列車はまだ来ない。こちらのキハも仕方なく胡坐をかいているようだ。私も車内で一息つく。
 反対列車は後れを回復せずにやって来た。単線だと交換待ちの時間に回復することもよくあるが交換する列車が無い。そして、これから私達も同じような状況に置かれる。釧路駅到着時まで遅れたままだった。特急列車の接続がギリギリで車内販売の廃止が大きく影響しただろう。札幌迄乗り通す方は大変だ。
 私はその後の普通列車に乗車するので駅の中のコンビニに寄る事が出来た。本当はそば屋に寄りたかったが断念。未練の余りコンビニのざるそばを購入。
 キハ40の車内は空いていてボックス席を確保出来た。前方には大学生らしき地元のグループもいる。この辺りでは珍しいが東京や名古屋のそれと変わらない雰囲気だ。
 そばを食べているだけで列車旅という感じが出るなと考えてるうちに最早音別駅。短かったと思って了うのが北海道の怖いところ。次は尺別駅だ。駅に近付くと広大な原野が見えた。明るい時間なら何か人工の物が見えるかと思ったがそうはいかない。そして発車後見えて来たのは例の廃墟群。明るくても怖くなる程見事に廃れている。
 次は直別駅である。

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平成最後のダイヤ改正、北海道廃止駅駅寝旅~15直別駅到着!

 一瞬降りる駅を間違えたかと思った。直別駅と言えば可愛らしいログハウス風の駅舎を思い浮かべるがそれが無い。列車の窓の向こう、反対側にも無い。そして跨線橋の向こう側に在った。ホームは割と長いが駅舎はコンパクト。且ては長い客車列車も停まっていたのだろうか。その繁栄を物語るホームに対して平成半ばの地震で建て直した駅舎は元から事務室が必要無く小じんまりとしている。中に入ってみるとその更に一角しか待合室として使用しておらず二人程しか入る事は出来ない。駅寝となれば一人しか出来ない。その他の部分は何が在るのだろうか。除雪の作業員の詰め所も兼ねているのだろうか。それとも信号所としての機械の為の機械室か。
 周りは騒がしい。何と言っても国道沿いに在る駅なのだ。傍をひっきりなしに車が通る。廃止される三駅の中で一番秘境感が無い。今回の旅のトリとしてはどうなのだろうか。
 駅前広場はとても広々としている。且ては大きな木造駅舎が有ったのだろうか。今は駐車場だ。これから廃止に向けて車でやって来る人が増えるであろうから大活躍であろう。
 駅前の通りは商店街のような感じだが活気が無い。客も店主も最早何処かに行って了ったようだ。神社が有るそうだが鳥居が見当たらないポツリと灯籠が立っている。然し参道と思われる所が雪の中なので先へは行けない。夏にまた来たいと思っても駅は無くなっているし路線バスも走っていない。まるで古代遺跡ではないか。
 スーパーおおぞら号の通貨時刻となった。車でやって来た撮り鉄達で少々賑やかになっていた。そんな時地元の方と思しきおじさんが現われて「尺別は行った?」と聞かれた。それだけでもこの駅周辺はまだ人が残っているのだなと考えて了った。

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 作業用の警報機が鳴り響くと間もなく、という訳でも無く充分余裕を持ってヘッドライトが見え始める。旧くから在る路線らしく山の間を縫うように敷かれている。そこを龍のように身をくねらせながらやって来る。程々の長さのある特急列車は様になる。
 折角建て直した可愛らしい駅舎であるが廃駅となれば何時取り壊されても不思議でない。だから駅舎と合わせて写した。駅裏は湿原になっている。キナシベツ湿原というらしい。今は寒さで普通の観光客からすれば外に出るのも馬鹿らしい季節である。眺めも湿原というよりかは雪原である。一面真っ白で単純だ。夏の様子はどのようなものであろうか。駅のすぐ傍で手軽に自然に触れられる観光地にもなり得たのに勿体ない。往来が多い国道がすぐ傍だから秘境駅としては認知されにくい。難しいところだ。まあ、廃駅直前になってから降り立った私が言える口でも無いが。
 これは何時からこんな状態だろうか。駅名板が外れて落ちている。盗みでないだけ良いが修理はしないのだろうか。駅の顔であるだけに最終日まで整えて貰いたいものだ。
 二月の日は短い。殊に北海道のそのまた東となれば標準時よりも大分外れている。あっという間に空は紅くなっている。この駅は線路の向きが東西になる所に設けられている。だから夕焼けと列車を正面に写すことが出来る。夕日には赤尾灯が似合う。更に駅舎も入れたい。跨線橋の上から撮ろうかホームからにしようか。電線とかがゴチャゴチャしているのでホームから撮った方が良さそうだ。間もなく陽が沈む。間に合うかどうか不安になってきたところにスーパーおおぞら号がやって来た。やっぱり上から撮った方が駅舎に近付けて撮れたかな。一度きりのチャンスでは物足りない。にわかではだめだ。

 尺別駅で聴いたのと同じメロディーだ。物寂しい調べと共に茫々と日は暮れて行く。今日一日は長かったような短かったような。直別駅に着いてからはあっという間だったな。

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平成最後のダイヤ改正、北海道廃止駅駅寝旅~13序に訪問。床盛?昆布盛

これまたけったいな。昆布盛駅のホームが見えた時そう思った。全駅乗降を目指すなら通り過ぎた駅でも良かったのだ。そちらの方がしっかりとした待合室があるのでまだ一息つけるかと。何も秘境駅に連続して滞在する事も無いのにと思った。然し、ここまで来て了った。次の駅の方がマシであろう。でも、そうしている内に終着駅に着いて了いそうだ。まあ、何とかなるものだ。結局降りた。
こうして森の中に取り残された訳だ。海産物の名を冠しているものの海の気配は全く無い。恐らく都合上集落から遠い処に鉄路が通されたのであろう。駅前の道路がそれを物語っているように思う。

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おやおや、待合室がしっかりとあるではないか。割とガッチリとした木造の待合室だ。到着時は曲線の死角になっていただけのようだ。穏やかな気持ちで戸を開けたら思わず苦笑。床がこんもりと盛り上がっているのだ。駅名の「盛」の字はこの事か。昔欠陥住宅を特集したテレビ番組を見た事があったが正にこんなイメージ。列車を待つ間だけならさほど問題は無いが自宅の一室がこんな感じだったらたまったものではものではない。では、わざわざ遊びに来る私はどう思ったか。これも駅の個性として愛おしく思うのだ。ここで駅寝していたらどうだろうか?腰が痛くならないだろうか。でもやってみたい気もする。
周りは民家等無く静かである。ポツポツ車の通行はあるので人の気配は幾らか感じられる。待合室に貼ってあった手描きの地図があった。矢張り集落はこの先のようだ。
駅ノートもしっかりとある。床の形状を指摘する書き込みが多い。そして、最近の日付を見ると、初田牛駅ノートと同じ人々が記帳している。同士である。
駅前は一寸した駐車スペースになっている。そこに一台の車がやって来た。列車の時間が近付くと送迎の車がやって来るのは毎度の事だ。然し、それにしては時間が早いような気もする。車内からおばさんが出て来た。そして雪掻きを始めた。利用者が居り愛されている駅だとしみじみ感じた。

おっと危ない。踏切が鳴っている。うかうかしては乗り遅れて了う。慌ててホームに出た頃にはゆっくりと列車が入って来ていた。乗って来た列車と同じ車両、同じ乗務員。彼らから見れば、私のような人はどう思われているだろうか。
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平成最後のダイヤ改正、北海道廃止駅駅寝旅~12素敵な駅でした。

 昨夜見た集会所は矢張り使われている気配が無い近付くにも少し勇気が要る雰囲気だ。小学校跡は標が立っているだけの更地。雪が融けたら思い出の遺骨のような建物の基礎がひょっこり現れるかも知れないな。
 国道へ至る道の方へも行ってみた。延々と続く道が在る。その向こうにポツりと牛舎みたいな建物だ。遠くから見ても割と立派でやっと生活感がある物を目にしたのだ。雪も深いしとても遠い場所なので行っている暇が無い。今回の旅は駅が目的である。

 次にやって来た列車もキハ40系である。インターネットでこの型の車両が来たらラッキーと言うような事が言われていたのでしっかり調べないと乗れないような珍しい運用かと思ったらそうでも無いようだ。そして私はこの折り返し列車に乗ろうかとも思っていたので、初田牛駅の思い出はキハ40系で作られることになるのか。
JR北海道色の帯は流石に雪に合わせてある。ほんのりとした萌黄色が優しい。秘境駅と共に平成の北海道の光景となったこれもいよいよ見納めである。

 誰も乗降無くコトコトと走って行った。さて、私はどうしよう。予定通り動くならあと一時間の滞在。然し雪だるまが融けそうな気温になって来たので次の列車でも良いか。悩む。

 予定では釧路での待ち時間が長くなって了う。釧路で休もうか、それとも快速停車駅に行って駅を眺めて快速に乗れば同じ列車に乗り継げる。
 予定の列車は根室行き。その折り返しが例の快速列車となる。根室方面の快速停車駅迄行って折り返す事になる。その次の便は次の直別到着が遅くなって了う。
 まあ、暖かいし、長く居たい。折り返し乗車する事にした。
 そうとなれば時間はある。駅裏へ行こう。明るい時間の駅はどんな様子だろうか。踏切からは小さな点にしか見えなかった。灯りが無いからそうなるのだ。そして駅を正面にしてみるととても美しかった。こんな大自然の中にありながら、また無人駅でありながら人の活動の拠点として機能しているのは明らかだ。そして列車はやって来る。唯停まって動くだけである。何か尊い物を運んで来たようにも思える。

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 私が駅に戻るのとほぼ同時に車が一台やって来た。鉄道マニアかと思ったが保線の方みたいな感じだ。各々のシャベルを担ぎ出し、
「こりゃあ酷いことになっている。」
 と言いながらホームの雪を除け始めた。こんな収益がほぼ無い駅なのに除雪して貰えるのは申し訳ない気分だ。

 改めて駅ノートを拝見する。昆布盛駅にも行ったと言う秘境駅マニアが多い。そう言えば近くにあるのだ。確かめてみるとそこは快速停車駅だ。これなら折り返えせる。この事に気が付かせて下さった記帳者の皆様には感謝したい。

 延長時間は総滞在時間からすればあっという間だ。名残惜しいが一息付いてホームに立つ。赤い帯が目立つキハ56系。ステンレス製の新しい型だがすっかり北海道のローカル線に馴染んでいる。否、そういえばこれでも「国鉄型」だ。40系よりは新しいし銀ギラ銀だからうっかりして了う。
 発車して了えばあっけなかった。小駅はすぐに遠ざかり雪原の中だ。
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平成最後のダイヤ改正、北海道廃止駅駅寝旅~7廃村の光景

 流石先輩としか言いようが無い。薦める駅の周りは見事に何も無い。尺別以上に秘境である。金と手間暇掛けて家屋を撤去したのだろうか。そうでもしないとこんな風にはならない。それでも何か無いかと考えひたすら歩く。やがて幹線道路に出る。最果ての地という事もあろうか交通量は殆ど無い。そう思ったがよく見たら道道である。またもや国道から外れた処に位置する駅だ。道理て少ないと思った。それでもぽつぽつ車は通る。これが唯一の人の気配だ。虚しいかな、皆素通りだ。地名こそ立派に残っているが荒地には変わりが無い。
 こんな所であるが立派なシェルターが在る。折しも風が強くなって来た。霧のような雪も舞っている。寒さの余りそこに避難した。それにしても何故ここだけシェルターになっているのだろうか。道路が大きく曲がっているからだろうか。そこで冬期のスリップ事故を防ぐ為にこうやって雪を防いでいるのであろう。
 シェルターを出たら一面真っ白だった。どこまでも続く雪道で気が遠くなる。真っ白な雪原を降り続く雪が更に白くする。これ以上行くと戻れなくなるであろう。引き返すことにした。
 風雪は一時よりも落ち着いてきて視界も程々に晴れた。北の大地の天気は気まぐれだ。コロコロと表情を変えるものだから困ったものだ。まあ予報を見る限り嵐になる事は無さそうなので死ぬ事は無いだろう。
 さて、赤と白の棒が立っている。雪が積もって真っ白でも道が分かるようにと立ててあるものだ。という事はこの先も道なのである。足跡が残されている。という事は誰かが歩いて行った後である。気になるので辿ってみた。然しすぐに途絶えて了い雪の中。行政によりしっかり管理されていて当然と思われた道路さえ
この有り様。村が無くなると云う事はこういう事だと云う現実だけが目の前に広がっていた。
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 西の空を見ると茜色である。晴れ間が出来て呉れたおかげで夕焼けも堪能する事が出来た。無人の小屋なのか家なのか原野にポツリと建っている。見とれて了う光景だ。果たしてこの夕焼けで良かったのかと思う。同じ夕焼けでも一昔前は全く様子が異なった。丁度学校帰りの時間で子ども等のはしゃぎ声があったのかもしれない。勤めを終えて夕日を背に歩む労働者の姿もあったかもしれない。そして家々からは夕飯の支度の煙が漂う。そんな夕焼けであっただろう。そう思うと寂寥の感がこみ上げる。然し、目の前の光景は美しい。果たしてこれで良かったのか。地球の自転の中でそんな感傷に浸ってみる。よく分からないけど星ってデカいんだな。
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平成最後のダイヤ改正、北海道廃止駅駅寝旅~6遂にやって来た初田牛

 そもそも今回の旅は初田牛駅の訪問を考えた時他の二駅もその経路上に在る事から実現したのである。某大先輩オススメの駅という事もあるしネットの写真を見て惹かれたという事もある。だから何としてでも初田牛駅へは行きたかった。寝耳に水の廃止の知らせを受けて飛んだのはその為だ。

 前の駅を出たあたりから運転席の後ろに待機。これまたえらい秘境に入ったのか走れど走れど雪原の中。ワンマン運転の自動放送が鳴っても駅は見えず。かと言って曲線の死角でもない。駅はどこだ。速度が落ちてきてようやく見えた。ホームも必要最低限の設備しか備えていない。駅舎はただでさえ小さな小屋なのに白く雪と同化しているのだ。そして辺りも駅の前、町の中心部という雰囲気が全くしない。民家が無い。それがあれば駅に近づいたと感じるのだが。

 後ろの客室からやって来る人は居らず私一人だけが降車。ズボッと新雪へと足を突っ込む。除雪がされていないのかついさっきまで雪が降っていたのか。まあこんな誰も使わない駅だから仕方がない。
 列車は只々淡々と発車して行く。誰が何処の駅で降りようが知ったことではない。それが列車の仕事だ。只、乗客の視線が少々気になった。噂の廃止駅だからだろうか、それとも降りる人が珍しいのだろうか。
 タラコ色は雪に萌える。それがふっと消えて了えば秘境の時間の始まり。駅の裏が広々としすぎている所為もありとても孤独である。それにしても何故こんなにだだっ広い空間になっているのだろうか。道路が通っているがそこまで出るのに回り道をしなくてはならない。まさか交換設備があったとか。それは違いそうだ。この駅は駅であるがほんの小駅。昔もそれは変わらないだろう。
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 取り敢えず駅舎へと行ってみよう。その前に立ちはだかるのが雪である。長靴の用意が無いので雪が入って来て冷たい。本当のパウダースノーである。搔き乱さないようにゆっくり踏みつけながら駅舎内へ。風が無いだけマシであるが凍れる大地の小屋らしい寒さである。駅ノートが見当たらないと思っていたら高い所に掛けられていた。わざわざそうしなくても椅子に置いておけば良いのに。どうせ全て列車待ちの人で埋まる訳が無かろう。
 ここのノートはしっかり管理されていた。細目にバックアップを取っており盗まれていない。一度きりの訪問ならまだしも通うとなるとまた大変であろう。そのノートを有難く拝見する。何と駅周辺の略図が書いてある。小学校跡があるらしい。という事は矢張り昔は人が多く住んでいたのだろう。列車の撮影をしようにも次の列車まで時間は充分ある。早速行ってみよう。

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平成最後のダイヤ改正、北海道廃止駅駅寝旅~5音別、浜中駅巡り

 直別、尺別、音別と「〇別駅」が三つ並ぶ。その内二駅が廃止される訳だから残される音別駅の心境はいかばかりか。
 尺別駅では兎に角冷えた。一刻も早く暖房に一息つきたかった。釧路まで行けば大丈夫だ。だがその一方で他の駅も巡ってみたい欲もあった。そこで丁度良いと思われたのが音別えきである。みどりの窓口もある有人駅だから暖房もついているだろう。その上約一時間半あればそこを始発とする普通列車もある。だから釧路駅出発時刻は変わらない。そこでの待ち時間が短かくなるだけ。これは音別駅も訪問しなければ損である。

 尺別駅を発った列車は暫くは原野の中を走る。そして家が点々と、否集合体として現れた。秘境を脱したようだ。矢張り人が住んでいる所というのはほっとする。作業員の方々が除雪作業を終え駅舎に
戻って行くのが見える。大分様子が違う。
 駅の中は案の定とても暖かかった。雪国らしい火照って了いそうな程の強力なストーヴがしっかり焚かれていた。手袋とマフラーがみるみるうちに乾く。駅舎内の飾り付けも手作り感がある。駅の売り上げに貢献してほしいと言わんばかりの宣伝だ。
 そこで、という訳でもないが私も一枚記念発券。直別発尺別行きの乗車券。ここに音別駅の文字も発行駅として入るから〇別三駅の駅名が入ったマルス券が出来上がる。
 そうしているうちに発車ギリギリになって了った。一時間半という時間は短い。この列車で一時間弱、ほんの少しで着いて了う。昨日の内に私の感覚がおかしくなって了ったのだろう。普段なら短いと言える時間ではない。

 釧路に着いた。待合室で一息ついた後マックスバリューへ行く。目当てはイオン銀行のATM。手数料無料にするために歩く。途中全然反対方向へと行って了いコンビニATMに寄れば楽なのにと思いながらも到着。そういえば2年前、根室本線上厚内駅から釧網本線五十石駅へと向かう途中でも同じような失敗をした。散歩がてら歩くのは好きだし
スーパー価格で食料の調達も出来たので良しとする。
 この日は「SL冬の湿原号」の運転日ということで跨線橋には数名撮り鉄が待機していた。列車は既に入線しており黒煙を吹かしている。私が乗車予定の列車はSLの7分後に発車する。実をいうと次の列車でも悪くない。初田牛駅を通過する列車なので何処か駅巡りをする予定であった。矢張り遠くまで行くので折角だから一駅巡りたい。今回は車内で見送ることにする。
 釧路からの列車は殆どが単行なのでよく混雑する。この時も窓側は大体埋まっていた。取り敢えず席は確保出来た。
 反対列車の遅れの為抑止がかかった。SLも東釧路迄は同じ路線なので一緒に足止め。反対列車がやって来ると、なんとなく眺めていた向かいのホームのSLは古いが観光列車のため華やかに見える。汽笛を力いっぱい鳴らしのんびり楽しげに動いている。これが昔、ディーゼルカーに置き換えが進められた時期は「鈍くさい」と言われた走りだろうか。そしてその後を追う我等がディーゼルカーは追い付いて了ったのか度々徐行を繰り返し東釧路駅へ。ここで地元の方の多くは降りた。ここから先は最果ての鉄路らしくなる。ローカルと言う割には速度が速く感じる。どの駅も矢継ぎ早に去って行く。そうなのだ、列車交換が無いのだ。本当に一両になって了ったようだ。
 起点終点を除けば唯一の有人駅、厚岸駅を過ぎ、いよいよ何処で降りようか考えねばならない。と言っても快速運転なので秘境らしい駅は通過して了う。その中の一つ糸魚沢駅。今度来よう。

 そして本当に何も考えずに浜中という駅で降りた。小さな町だが町と言える処でそこの駅という感じである。ホームではルパン三世がお出迎え。この町が作者であるモンキーパンチ先生の故郷だとか。ルパン三世のラッピング車両には乗ったことがあってこの辺りなのは知っていた。然しこの駅だとは知らなかった。
 マドンナ的な美女が簡易委託駅の駅員である。然し彼女は漫画のキャラクターなので無人駅の扱いの駅である。駅ノートを見るとストーヴがあった頃は良かったと書かれており広々とした空間が寒々しく感じた。だがそれは気温だけだ。椅子にはふかふかな座布団があり駅のあちこちにルパン三世のキャラクターが居て結構賑やかだ。街を挙げて作品を推しているらしくスタンプラリーも行っている。駅と役場のスタンプくらいなら集められるだろうか。そう思ったがここは街の中心では無いらしい。バスに乗り換えて行く半島こそが浜中町の中心地だ。
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 上手いこと接続するバスの便も無いので諦めよう。駅前は役場こそないが家は集まっている。人もまばらで静かな町であるが廃墟という感じは無い。一昔前の商店は細々とやっている感じだ。ちなみに北海道の田舎町のライフライン、セイコーマートは隣の茶路駅の近くにあるらしい。町名を冠する駅としては小振りな印象だ。

 二時間半も矢張り短い。やって来た列車はキハ40。これは嬉しい。タラコ色は結構雪に映えるものである。次はいよいよ初田牛駅である。
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平成最後のダイヤ改正、北海道廃止駅駅寝旅~4借別尺別!

 続いて普通列車もやって来た。これも発車を駅舎から見届ける。また誰も降りない廃止駅巡りのオタクも来ないかち合わなくてラッキーというべきであろうか。最高のトレインビュースポットである。

 北の大地の天候は変わりやすい。風も気まぐれに吹いては止んだりしている。今が周辺を散策するチャンスだろう。駅前の小道を少し歩くと道路に突き当たる。但しこれは往来の激しい国道ではない。国道とこの場所を繋ぐ道道である。静謐が保たれる理由はここにある。
 そして駅を出て右に歩くと程無くして建物が幾らか見られる。灯りが点っている家は無い。見事なまでに廃れた町だ。巨大な生き物の遺骨が横たわっているようだ。暗くて不気味で妖怪さんと挨拶できそうだ。深くまで行かずに引き返した。駅の灯りがほんわりと灯っていた。

 最終の普通列車同士が此処で交換する。どうせい遅れて来るだろうと重い腰を上げた頃にはもう上りのホームの警報器が鳴っていた。この便は札幌と繋がっている特急列車の影響を受けないようだ。私がホームに出るなり入線して来た。下り列車の到着迄はもう暫く待つ。交換は跨線橋の上から眺めよう。
 やがて下り列車も入線して来た。こちらも定刻で動いている。二本の列車のエンジン音が賑やかに鳴り響く。線路もしっかり埋まって堂々とした駅の風格だ。そんな時間も束の間。各々が目指す目的地へと別れて行った。この時は穏やかに向こうへ走り去って行った。

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 駅ノートが紛失しているしその時は一人なのであとは呑んで寝るだけ。然し寒い。兎に角寒い。幸い駅舎が広いので風が無い処を往復できる。こうして暖まった。
 帯広のセイコーマートで購入しておいたサッポロクラッシックと豚串。このパックの総菜は持ち運びに便利だから重宝している。このしみじみとした風景にクラッシックの苦味がよく似合った。
 酔いが回って来たことである。寝袋を広げよう。もうそろそろ最終のスーパーおおぞら号が通過する時刻である。まだ特急列車は遅れているらしい。そしてそれを待たずに駅は眠って了った。自動で消灯する時刻となったのだ。早々と眠りについて了うローカルな沿線の小駅を幹線の輸送の使命を受けた特急列車が通過して行った。

 朝は割と早い時間から便がある。ここからの通学にはそれ位時間が掛かっていたのだろう。二月の日の出は未だ遅く雪国らしく群青の世界だ。片付けを済ませぼんやりと外を眺めてみた。ホームの信号機がひょうと立っているのがまた切ない。
 朝一番の上り列車はそんな中をぼんやりとした輪郭を現した。そして無言で去って行く。朝一番のスーパーおおぞら号は相変わらず忙しそうにしている。
 周りの世界は白くなっていた。曇っていたので赤い朝焼けにはならなかった。視界がはっきりとしてから改めて駅舎を見てみると、シンプルで凛々しい姿をしていた。廃墟は北海道でよく見る木造家屋が風に曝されている。ここは確かに町だったのだ。時代の流れは得体知れない怪物でもある。

 時刻表を見ての通り朝の通学列車を逃すと次は午後の便しか無いダイヤである。名残惜しいがさよならである。キハ40系がゆっくりとやって来た。今度来る時は駅舎が残っているだろうか。目にしっかり焼き付けておこう。そうしているうちに駅は小さくなり雪原の小屋として佇んでいた。

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